産科・婦人科・美容外科の看護師に求められる能力

産科とは、分娩の介助、不妊治療、病的なつわり(妊娠悪阻)、流産・早産への対応のほか、妊産婦の指導、産後の母子ケアの提供など、妊産婦を専門とした診療科です。医療訴訟のリスク、過酷な労働環境による産科医の不足、そして晩婚化による出産の高齢化により、産科の看護師の役割は重要性を増しており、急性期看護・新生児看護の知識、スキルを有した人材が求められています。

妊婦さんの診察

また産科の看護師には、キャリアアップの一つとして助産師の資格取得という未知のほかにも、NICU(新生児集中治療室)の新生児集中ケア認定看護師を目指す道もあります。欧米諸国に比べてNICUを有する医療機関はまだまだ少ないですが、未熟児や障害のある新生児がケアの対象となるので、専門性の高いプロフェッショナルが求められます。

婦人科は、成人女性の5人に1人が持っているとされる子宮筋腫をはじめ、子宮内膜症、子宮頸管ポリープ、子宮がん・卵巣がん、若い女性に増えているSTD(性感染症:クラミジア、膣カンジダ、膣トリコモナス、性器ヘルペスなど)、国年気障害、不正出血、生理のトラブルなど、女性特有の病気やトラブルを専門とする診療科です。

受診者の年齢層は幅広く、生理の始まる中学生から閉経後の女性までがさまざまな悩みを抱えてやってきます。女性にとってデリケートな場所の病気を診察するため、どうしても受診が遅れがちで、自覚症状が酷くなってから医療機関にやってくるケースも少なくありません。看護師は、内診や経膣超音波検査などが不安な患者さんの気持ちをリラックスさせるために、耳をしっかりと傾けてサポートする姿勢が求められます。

美容外科は、病気の患者さんを治療するのではなく、患者さんが気になる外見上の問題(一重まぶた、団子鼻、エラ)を解決するために、美容を目的に手術などを行い、患者さんの生活の質を向上させる診療科です。美容目的の治療は医学的な異常を治療するものではないため、診察内容の大半は保険が効かない自由診療です。

他の診療科と異なり、医師が画像診断や血液検査などの内容から客観的に治療内容を判断することはなく、患者さんの要望により目や鼻、唇、顎のラインなどを美的に形成していきますので、医師や看護師にはカウンセリング能力が問われます。特定の部位のコンプレックスを抱えていることが多く、メンタル面での負担の軽減や除去するケアが必要となります。