看護学生時代から救急医療センターの入職を振り返って

高校までは宮城県(仙台市)で、看護学校は短大の看護科です。父親とあまり合わなく喧嘩ばかりしていたので、早く親元から離れて自炊して生活をしたかったということもありますね。看護師を目指したのは、母親が看護師だったのと、将来のためになるんじゃないかというかなり単純な動機でした。もう40年くらい前のことですね。

大学病院で研修

在学中は奨学金を1年ほど頂いており、その年数だけ関連病院で働けば返済義務は免除されるということで、そのまま関連病院に就職しました。希望の診療科を一応聞いてくれましたが、性格的に外科は剥いていないんじゃないかと判断されて内科に回されました。

最初は混合病棟に配属されましたが、今以上の人材不足で、看護師は日勤・準夜勤、あるいは準夜勤・深夜勤を通しでやるのが日常的な状態でした。ピッタリ1年間働いた後、透析外来が中心の病院に移りました。透析病棟だけなら日勤なんですが、入院施設もあり、私は病棟勤務でしたので、三交替制でした。年休が取得できなければ、その分をボーナス時期に換算されましたので、給料はかなり良かったですね。

その後は千葉の救急センターへ移りました。内科の経験しかなかったので、20代のうちに外科系に挑戦しておきたかったからです。内科病棟でも重症になると外科的処置が必要になってきます。若いうちは色々な場所へ出たかったし、診療科もいくつか経験しておきたいと思っていました。

当時の救急医療センターは大学に付属しているのが普通だったのですが、そこは当時国内でも珍しい独立病院でした。病床数は100くらいでしたので、病院の規模としてはそれほど大きくはありませんでした。

救急は一次、二次、三次とあり、私が勤務したところは三次救急でしたので、最も重症の患者さんが搬送されてきました。救急隊から連絡を受けてから受ける形でしたので、重症度としてはかなり高くて、色々な経験をしました。

救命救急センターは、24時間体制で重篤な救急患者さんを受け入れている三次救急医療機関です。搬送されてくる患者さんの病状は複数の診療科領域にわたっており、死亡の可能性も含めた急激な変化を伴いますので、早急の医療処置が求められます。

一刻の予断を許さない状況の中で、医師や看護師をはじめとするスタッフは、初期救命処置、病状のアセスメント、治療方針の決定、緊急手術、集中治療を迅速に行い、患者さんの状態を見極めたうえで、他の診療科や、あるいは紹介医療機関に移していきます。

最初の1年間は病院が完成していなかったので、がんセンターに半年、大学病院に3か月ほど研修に活かせてもらいました。患者さんの多くは全身やけどの人とか、腎移植が必要な方でしたので、勤務時間帯は緊張の連続だったことを思い出します。

看護師としての仕事と子育てを両立したい方に人気なのが、健診センターです。健診センターでは、国民の2人に1人が罹るとされるがんをはじめ、糖尿病、高血圧、脂質異常症、肝機能障害などの早期発見や予防を目的とした、健診(健康診断)、特定健診、人間ドック、特殊健診などを行っています。

病気を発症している患者さんではなく、健康な人を対象としている点、オンコールや残業がない点、そして夜勤がなく一日の仕事に区切りがある点が人気の理由です。看護師は、医師、保健師、各検査技師らと連携して、受け持ちの受診者の採血、採尿、血圧測定、心電図、身体測定などを行います。

健診のシーズンは医療機関が自前のスタッフですべての業務に対応することは難しいため、看護師をアルバイトとして採用しています。看護師の健診バイトに応募する際は、真空管採血が必須条件とされている場合が多いので、採血の経験が少ない大学病院出身の看護師さんは苦労することがあるようです。

内科系と外科系の診療科の特徴

内科
患者が体調の不良を自覚した際、医療機関で初期診療を受けることになるのが内科です。内科は体を全体的に診る診療科で、手術を必要としない治療、投薬による治療、病状の改善、予防を目的とした食事や運動などの生活指導などを行っています。

総合病院は診療科の細分化が進む

診療科目が細分化されている総合病院では、呼吸器内科、循環器内科、代謝・内分泌内科、消化器内科といったような診療科がありますが、近年はそれらを総合的に診る一般内科を設置している病院も増えています。

看護師が内科に勤務する場合、ややもすると専門領域が特化されていないようなイメージを受けるかもしれませんが、急性期、回復期、慢性期、人工透析など幅広い領域における知識やスキルが問われます。採血・注射・点滴・採尿などの検査もありますが、その分やりがいの大きい診療科です。

外科
外科的な手術を中心として患者さんの病気を治療する診療科です。業務範囲は広範囲にわたっており、その専門により脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、消化器外科、乳腺外科などに細分化されています。また、近年の手術は、治療技術や機器(腹腔鏡、内視鏡、手術ロボット等)の進歩の恩恵によって、侵襲を最小限に抑えることで患者さんの負担を大きく軽減することができるようになりました。

外科で働く看護師は、高度な知識やスキルが問われるのは勿論、迅速な判断が求められることもしばしばです。担当の患者さんを急性期から回復期まで診ることができ、やりがいを持って業務にあたることができます。